２００９年産米の収穫予想（7月31日現在）

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　本社では、各都道府県別の７月末までの気象データを、作況推計プログラムに投入して作況を予想しました。

　２００９年産（平成２１年産）水稲は、田植え以降、気温が高く推移（北日本では６月中旬の低温で生育抑制があったものの、下旬の高温で回復）し、生育は概ね平年並みに推移してきましたが、７月の記録的な多雨、日照不足や、７月中・下旬の低温傾向により生育が抑制されています。全国の作況指数は９６の「やや不良」になることが予想されます。地帯別では、関東が作況指数９９の「平年並み」、東北、北陸、東海、近畿、中国、四国、沖縄が作況指数９５～９８の「やや不良」、北海道、九州が作況指数９４以下の「不良」が見込まれます。

　都道府県別にみると、作況指数１０２～１０５の「やや良」は宮崎１県、９９～１０１の「平年並み」は茨城、富山、滋賀など１２県、９５～９８の「やや不良」は岩手、新潟など２４都府県、９４以下の「不良」は北海道、青森、福岡など１０道県がそれぞれ見込まれます。

　本年産米における主食用等の生産目標数量は８１５万トン（作付面積換算１５４万ｈａ）、別途、加工用米・新規需要米１５万トン程度（同３万ｈａ）と合わせて、計８３０万トン（同１５７万ｈａ）程度が計画されています。過剰作付けだった２０年産実績より５万４千ｈａの削減設定ですが、近年の生産調整トレンドを踏まえ、本社としては水稲作付け１６１万１千ｈａ、陸稲作付け３千ｈａの合計１６１万４千ｈａ（前年比１万３千ｈａ減）と、４万ｈａ程度が未達になるものと推計しました。

　作況・作付予測に基づく本年産水稲の７月３１日現在における予想収穫量は、全国平均で１０ａ当たり５０９ｋｇ、収穫量は８２０万トン（主食用８０５万トン、加工用米等１５万トン程度）となります。陸稲試算収穫量を合わせた本年産米全体の収穫予想はおよそ８２１万トンで、過剰作付で豊作だった前年産より６１万トン減の見通しです。なお、作付面積が計画通り減らないため、計画比ではおよそ１０万トン減が見込まれます。

　農水省が基本指針で策定した２１／２２年（平成２１年７月から２２年６月）の主食用等需要見通し８２１万トンと比較するとおよそ１６万トン不足する試算になります。しかし、平成２０年産米が生産過剰だった結果、２１年６月末の在庫は２９８万トンと、前年同期より３８万トン増（速報値）で推移しているため、全体需給で不足環境には至らない見通しです。